蓄熱槽

ヒートポンプ・蓄熱システムに欠かせない水蓄熱槽や氷蓄熱槽について紹介します。

水蓄熱

 水蓄熱槽は温度成層型と連結完全混合槽型に大別されます。
 温度成層型は温度の違いによる水の密度差を利用して、同一の槽に温度が高く密度の小さい水と温度が低く密度の大きい水を極力混合させずに蓄える方式です。
 連結完全混合型蓄熱槽は小規模の蓄熱槽を多数連結して構成されたもので、低温冷水が空調に使われた高温冷水と接することで温度が混合してしまってもその前後の槽では温度が保たれるため蓄熱が可能な方式です。

水蓄熱システム(温度成層型蓄熱層)

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水蓄熱システム(完全混合型蓄熱層)

水蓄熱システム(温度成層型蓄熱層)

氷蓄熱

 蓄熱方式により分類する場合にはスタティック型とダイナミック型に大きく分けられます。
 スタティック型は蓄熱槽内のコイルに氷を作る方式で、外融式※1と内融式※2があります。
 スタティック型は比較的構造が単純で小型から大型まで幅広く採用されていますが、着氷により氷厚が増すと熱伝導抵抗が増し、着氷しにくくなります。
 ダイナミック型は製氷場所から蓄熱場所に氷を移動させる方式で、過冷却型、氷片型、氷結晶型などがあり、間欠的なはく離を行うことで熱伝導抵抗の増加を回避しています。
 水蓄熱と比べて氷蓄熱は小さな蓄熱槽でより多く蓄熱できることが一番のメリットです。

スタティック型(外触式)

スティック型(外触式)

ダイナミック型(過冷却型)

ダイナミック型(過冷却型)

※1熱を取り出す際に氷の周辺の水から取り出す方式。融解特性が良く負荷追従性が高いのが特徴。
※2熱を取り出す際に、管内部の不凍液から取り出す方式。密閉型蓄熱槽であること、高IPF(氷充填率)が可能であることが特徴。


蓄熱槽の性能チェック

 蓄熱槽設置から15年以上経過した場合は、一度チェックをしてみましょう。

  性能チェックシート