News Release

2019年 11月 27日 
 
              一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター 

株式会社住環境計画研究所 


卒FITに向けた余剰電力の自家消費における

ヒートポンプ給湯機の有用性の評価について

 
 2009年11月開始の「太陽光発電(PV)の余剰電力買取制度」(FIT)は、2019年11月以降に10年間の買取期間が順次終了し、卒FIT世帯が今後増加します。
 各世帯のPV余剰電力を自家消費することは、PVや風力発電等の再生可能エネルギー電源の主力化に向けて重要※1であるため、自家消費拡大に貢献するエコキュート等のヒートポンプ給湯機(HP給湯機)の有用性を、有識者による「HP給湯機の有効活用検討会(委員長:東京大学 赤司泰義教授)※2」にて評価しましたので、その結果をお知らせします。

 〇戸建住宅シミュレーション結果      PV自家消費率     15%ポイント増加(44%→59%)
                      省エネルギー効果  23%削減
 
国内へのHP給湯給湯機普及による評価      PV自家消費量     66億kWhの増加
                      省エネルギー効果    11.5万kL削減(原油換算)

 
〇戸建住宅シミュレーション結果
  PV余剰電力量を全て売電するケースと比較して、HP給湯機を導入した上で、需要家のエネルギーコストを最小化するようHP給湯
 機を運転すると、昼間運転割合が73%となり、コストを抑えながら(▲約5,000円/年)、PV自家消費率を向上し(44%→59%)、
 省エネ(▲23%)、省CO2(▲34%)を図ることができる結果となりました。

       PV発電電力量の年間利用方法(割合:%)          省エネ効果(年間一次エネルギー消費量:GJ/世帯)
  

モデルケース
給湯設備/蓄電池 説 明
 売電ケース
 ガス給湯   PV余剰分は全て売電
 HP給湯ケース(最適制御)  HP給湯   HP給湯機の昼間蓄熱(PV余剰分)と夜間蓄熱を最適制御 
 HP給湯ケース(夜間蓄熱)  HP給湯   PV余剰分は売電。HP給湯機は夜間蓄熱
 蓄電池ケース(容量6 kWh)  ガス給湯+蓄電池   PV余剰分をできるだけ蓄電して、夜間に自家消費


〇国内へのHP給湯機普及による評価

  全国約5,200万世帯のうち、戸建て住宅に住む世帯人数3人以上の世帯(約1,028万世帯)がPVとHP給湯機を導入し、HP給
 湯機の運転方法を夜間蓄熱から最適制御に変更した場合の年間効果は、PV自家消費量の増加66億kWh(140万~170万世帯
 の年間PV発電量に相当)と同時に、省CO2 46万t-CO2、省エネ11.5万kLを図ることができる結果となりました。
  参考までに、政府の長期エネルギー需給見通しにおける1,400万台のHP給湯機普及拡大による省エネ量を見込んだ2030
 年の家庭部門の削減目標1,160万kL に対して、今回試算した最適制御運転の省エネ効果は、約1.0%の追加削減量に相当す
 ると言えます。
 
世帯数
(普及対象世帯数)
 HP給湯運転方法   自家消費変化量 
[万 t-CO2]
 CO2変化量  省エネルギー効
原油換算変化量 [万 kL]
 3人以上
(1,028万世帯)
 最適運転 +66
(+43~+91)
▲46
(▲18~▲38)
▲11.5(▲12.0~▲9.6)
 [▲1.0%(▲1.0%~▲0.8%)]
* ( )内の数値は、別の戸建住宅をモデルにシミュレーションした結果を、1,028万世帯に反映させた場合の最大最小値
**[ ]内の数値は、長期エネルギー需給見通しにおける2030年の家庭部門の削減目標に対する比率


その他、詳細につきましては添付資料をご参照ください。

 添付資料:卒FITに向けた余剰電力の自家消費におけるヒートポンプ給湯機の有用性の評価報告書
 
 【印刷用】本ニュースリリースのPDF形式ファイル


※1 PVや風力発電等の自然条件によって出力が大きく変動する再生可能エネルギー電源から系統電力への逆潮流が増加する中で、各世帯のPVの余剰電力を自家消費
  して逆潮流を減らすことは、再生可能エネルギー電源の主力化に向けて系統負荷を減少させるためにも重要
※2 HP給湯機の有効活用検討会
   委員長  赤司 泰義   東京大学大学院 工学系研究科建築学専攻 教授
   委員   岩船 由美子  東京大学 生産技術研究所エネルギーシステムインテグレーション社会連携研究部門 特任教授
        齋藤 潔    早稲田大学 基幹理工学部 機械科学・航空学科 教授
        佐々木 俊文  一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター 業務部 課長
        佐々木 正信  東京電力エナジーパートナー株式会社 販売本部 法人営業部 副部長
        高橋 雅仁   一般財団法人電力中央研究所 エネルギーイノベーション創発センター(兼)社会経済研究所 上席研究員
        中村 美紀子  株式会社住環境計画研究所 主席研究員
   事務局  水谷 傑    株式会社住環境計画研究所 主任研究員




                      

この件に関するお問い合わせ先
一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター 担当:佐々木
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目28番5号   ヒューリック蛎殻町ビル6階
TEL.03-5643-2402  FAX.03-5641-4501

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