蓄熱槽の容積と水温の経時変化の関係を見るために、ここでは、単純化のため、立方体の水をコンクリートで囲ったモデルを考えて数値シミュレーションしてみます。(図-1)
与条件を下記のとおりとします。この条件下で、時間の経過とともにどう温度変化するか、数値シミュレーションにより比較します。試算パターンは、初期水温の違う、下記の3ケースです。なお、コンクリートの熱容量は考慮しないものとしました。
【条件】
【試算パターン】
図-2は、数値シミュレーションの結果です。温度差が大きい方の温度降下が大きいことがわかります。
熱流束は下記の式で表わされるため、温度差(T1-T2)が大きいほど放熱量が大きくなるためです。
一般に地下スラブにおける水蓄熱槽の場合、冷蓄熱ではΔt=5℃程度(周辺土中温度12℃-水温7℃)、
温蓄熱ではΔt=33℃程度(水温45℃-周辺土中温度12℃)であり、放熱量は限られています。