単一温度成層型蓄熱槽

単一温度成層型蓄熱槽は、温度の違いによる水の密度差を利用して、同一の槽に温度が高く密度の小さい水と、温度が低く密度の大きい水を極力混合させずに蓄える方式です。

冷水蓄熱槽を例にとると、冷房用に蓄える低温冷水(例えば7℃)を蓄熱槽底部から槽内にゆっくりと流し入れると、槽内の冷房に使われ温まった高温冷水(例えば14℃)をゆっくり押し上げるように移動します。そのとき低温冷水と高温冷水は比重量の違いにより互いにほとんど交じり合うことがないため、単一の槽でも蓄熱することが可能です。(図-1)

単一温度成層型蓄熱槽を検討する場合は、水深が大きく取れるほど効率が良くなるため、建物形状を考慮してなるべく大きく水深を取ること、温度の違う水が混じり合わないように、水の吹出し・吸込み形状をより薄く、流速をより遅く設計する必要があります。

単一温度成層型蓄熱槽 円盤状分配器 参考画像
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