ヒートポンプに関する欧州調査報告

2012年 1月11日
財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター


 財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターは、欧州において「熱分野の再生可能エネルギー利用拡大方策」として位置づけられているヒートポンプの最新動向調査結果を報告しました。

○ ヒートポンプによる再生可能エネルギー利用拡大

 欧州では電力分野だけでなく、熱分野の再生可能エネルギー拡大も積極的に進められています。ヒートポンプが利用する空気熱、地中熱、水(河川水、海水等)熱が太陽エネルギーにより温められた再生可能エネルギーであることから、「再生可能エネルギーの推進に関するEU指令(2009年施行)」や各国国内法等では「ヒートポンプが利用する熱」を「太陽熱温水器が利用する太陽熱」等と同等の再生可能エネルギーと定義しています。本調査では、再生可能エネルギー推進指令などヒートポンプを取り巻く様々な制度の整備を進めている欧州を対象として調査を実施しました。

<調査結果概要>

  • ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、デンマーク、スウェーデンなど主要国の多くが、ヒートポンプによる再生可能エネルギー利用目標を2020年に向けて着実に伸ばしており、再生可能エネルギーの利用拡大方策としてヒートポンプに期待しています。 ・欧州全体の2020年のヒートポンプによる再生可能エネルギー利用目標のうち、約半分を空気熱が占めており、日本が得意とする空気熱源式ヒートポンプの市場拡大が想定されます
  • EU指令の再生可能エネルギー定義では、対象となるヒートポンプに一定の効率基準が設定されていますが、2007年実績の欧州平均発電効率を用いて算定した場合にはヒートポンプの期間平均効率基準は2.63以上となります。
  • EU指令ではヒートポンプによる再生可能熱利用量の算定ガイドラインを作成することが定められていますが、2013年1月の作成に向けて、関係機関による議論が継続しています。
  • 省エネ規制やヒートポンプ支援制度の事例として、イギリス、フランス、ドイツ等の制度を紹介しています。

PDFダウンロード別添資料: ヒートポンプに関する欧州調査報告書(報告書)

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