令和7年度「ヒートポンプ・蓄熱システム運転管理等の改善事例」公募のお知らせ
気候変動問題に関する世界的な関心が高まる中、我が国は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を目指すことを宣言するとともに、2021年4月には、2030年度の新たな温室効果ガス排出削減目標として、2013年度から46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けるとの新たな方針を示しました。
こうした大幅な温室効果ガス削減目標を達成するためには、様々な省エネルギー対策に加え、電化の推進や未利用エネルギー、再生可能エネルギーの活用が必須であり、ヒートポンプ・蓄熱システムはその受け皿として適しています。
ヒートポンプ・蓄熱システムは、電力需要の少ない時間帯に貯めた熱を、少ない損失で、必要な時間帯に使うことを可能とし、また、熱の生産と需要側の消費をずらすことができるため、システム全体の高効率運転を実現できます。加えて、特に近年では再生可能エネルギーの「自然環境に応じて出力が変動する」という特徴に対して電気の需要の最適化機能を有している等、蓄エネ、省エネ、創エネに関して様々な機能・性能がある一方で、十分な性能を発揮するためには、日々の運転管理等が重要であり、最適な状態で維持・運用されることが必須となります。
このような情勢を鑑み、当センターでは、運転管理に携わる方々への更なる啓発を促すとともに、省エネルギー性、環境性、経済性に優れたヒートポンプ・蓄熱システムの普及促進を目的として、ヒートポンプ・蓄熱システムの運転改善事例、ピーク電力削減等の対応事例および未利用エネルギーを活用したヒートポンプシステムの運用改善事例を広く募集し、表彰しています。
皆さまからの多数のご応募を心よりお待ちしております。
公募期間:令和6年12月9日~令和7年3月10日
令和7年度「ヒートポンプ・蓄熱システム運転管理等の改善事例」公募のご案内
募集対象
電気の需要の最適化や省エネ・環境性に優れた「ヒートポンプ」または「ヒートポンプ蓄熱システム」(以下、「ヒートポンプ・蓄熱システム」という)における運転管理・運用改善やそれに伴う設備の改良(ただし、高効率機器への設備更新のみは対象外)により効果(CO2排出量削減、省エネルギー、電気の需要の最適化〔DRなど〕等)があった以下の事例とし、検証に足るデータで、その効果が確認できるものとします。《ヒートポンプは圧縮式とします》
1 |
設計性能(CO2排出量削減、省エネルギー、電気の需要の最適化〔DRなど〕等)を発揮するために、運転管理・運用で創意工夫された事例
|
2 |
制御方法など運転管理・運用手法等の改善で効果があった事例 |
3 |
運転管理・運用に関して新規性、創造性等のある事例
|
4 |
ヒートポンプ・蓄熱システムの改修・工夫により効果があった事例
|
5 |
未利用エネルギーを活用したヒートポンプシステムの改修・工夫により効果があった事例
|
6 |
ピーク電力削減に効果があった運用事例
|
7 |
ワークスタイルの変化や製造プロセスの変更による空調・給湯需要等の大幅な増減に対して効率的に運転し、効果があった事例
|
8 |
ヒートポンプ・蓄熱システムの運用にITやAI技術などを活用し、効果があった事例
|
9 |
ヒートポンプ・蓄熱システムを非常災害時に対応(トイレなどの生活用水や火災 時の消防用水など)した事例
|
審査の前提として、データの収集や原因調査が無いもの、すなわち従前の知見に基づかない高効率機器への入れ替え(更新)、あるいは、設備機器または補機類単体の不具合改修などは対象外とします。
補足:
(1) 本募集要項では、未利用エネルギーとは、工場排熱、地下鉄や地下街の冷暖房排熱、外気温との温度差がある
地下熱、河川水や下水など、有効に利用できる可能性があるにもかかわらずこれまで利用されてこなかったエネ
ルギーとします。
(2) 対象とするヒートポンプとは、電動圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器で構成され、冷媒の状態変化を用い
て熱を移動させるもので、冷水、温水、冷温水、蒸気などを製造するものとします。
(3) 部分的、小規模なものも含め、ヒートポンプ・蓄熱システムの利用用途、および施設の竣工時期は問いませ
ん。
(4) 受賞された事例は、受賞内容を広くPRさせていただきます。また、当センターが令和7年7月(予定)に主催
するシンポジウムでの発表をお願いすることがあります。
(1)申請資格:運転管理等の改善にかかわった個人またはグループとします。
(2)申 請 者:申請は、改善に携わった方(申請者)と、当該設備オーナーの共同申請としてください。
(3)申請方法:当センターが指定する様式に基づき申請書を作成し、当センターに1部提出していただきます。
申請書は、以下からダウンロードしていただくか事務局へご請求ください。
ダウンロード ⇒ 応募申請書(word)/申請書記入例(pdf)
書類の提出は郵送、持参どちらでも結構です。
郵送の場合は、簡易書留とし、封筒に「運転改善事例申請書類在中」と記入してください。
申請費用は無料ですが、申請書類は返却致しません。
(4)申請条件:受賞した事例は、受賞内容を広くPRさせていただきますので、改善事例についての新たな紹介資料
の作成をお願いすることがあります。また当センターが主催するシンポジウムでの発表をお願いすることもあ
ります。
(5)申請期間:令和6年12月9日~令和7年3月10日
審査の方法
学識経験者などで構成する「審査委員会」において厳正に審査します。審査にあたり、必要な場合には、追加資料の
提出のお願い、ヒアリングや現地調査等を行うことがあります。審査結果は当センターのホームページに掲載します。
表 彰
審査の結果、特に優秀と認められた改善事例について、
○最優秀賞:30万円 ○優秀賞:20万円 ○奨励賞:10万円 ○努力賞:5万円
の奨励金を表彰と共に授与いたします。なお、各賞とも該当が無い場合もあります。
表彰は、令和7年7月に予定しています当センターが主催するシンポジウム当日に行います。
その他
(1)過去の入選事例は、以下をご参照下さい。
ヒートポンプ・蓄熱システム運転管理等の改善事例
蓄熱情報誌 COOL&HOT バックナンバー
(2)虚偽の申請など本表彰の目的を損なうような行為があった場合は、当該申請を無効とします。
問い合せ先
一般財団法人 ヒートポンプ・蓄熱センター ヒートポンプ・蓄熱シンポジウム事務局
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-28-5 ヒューリック蛎殻町ビル6階
Tel:03-5643-2403 Fax:03-5641-4501