家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機”エコキュート”の累計出荷台数 800万台突破について
2022年4月14日
一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター
|
家庭用 自然冷媒ヒートポンプ給湯機”エコキュート”の累計出荷台数800万台突破について
|
一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターは、家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機「エコキュート(※)」の普及拡大に取り組んでおりますが、本年 3 月末現在で累計出荷台数が 800 万台を突破(一般社団法人日本冷凍空調工業会による統計値)しましたのでお知らせいたします。
「エコキュート」は、再生可能エネルギーである空気中の熱エネルギーを集めて活用する省エネルギー技術「ヒートポンプ」を利用した給湯機で、家庭で消費するエネルギーの約 1/3 を占める「給湯」分野において、大幅なエネルギー消費の抑制を可能にしました。
2001 年に世界で初めて商品化されて以来、床暖房なども行うことができる多機能機種や省スペース型機種など、お客さまのニーズを踏まえたさまざまな特長を持つ機器を製品化してきました。
また、2050 年までのカーボンニュートラルの実現に向けて、2021 年 10 月に改訂されたエネルギー基本計画、地球温暖化対策計画、パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略では、2030 年までのエコキュートの普及目標が 1,400 万台から 1,590 万台に上積みされたことを踏まえ、一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターは、今後も引き続き、高い省エネルギー性を有し、地球温暖化対策への貢献が期待できる「エコキュート」の普及を通じて、電気の需要面における「エネルギー消費の効率化」を推進してまいります。
※「エコキュート」の名称は、電力会社・給湯機メーカーが自然冷媒 CO2 ヒートポンプ式給湯機の愛称として使用しているものです。
【印刷用】本ニュースリリースのPDF形式ファイル
|
1.エコキュートの累計出荷台数の推移
(単位:万台) |
|
※ 数字は小数点以下第1位を四捨五入 |
2.エコキュートの仕組み
「エコキュート」はヒートポンプの原理を利用した給湯システム。空気の熱を熱交換器でCO2冷媒に集め、その冷媒を圧縮機でさらに高温にして、お湯を沸かす仕組みです。空気の熱を上手に活用するため、投入した電気エネルギーの3倍以上の熱エネルギーを得ることができ、これにより高い省エネルギー性と従来型給湯器に比べCO2排出量の削減も実現できます。 |
|
ヒートポンプユニット 貯湯ユニット |
|
(参考)ヒートポンプを巡る最近のトピックス
|
【国内の動き】
○2021 年 10 月に改訂されたエネルギー政策におけるヒートポンプ式給湯器へ
の期待
2050 年にストック平均で ZEH・ZEB 基準の水準の省エネルギー性能が確
保されているとともに、その導入が合理的な住宅・建築物における太陽光発電
設備等の再生可能エネルギーの導入が一般的となることを目指す。
住宅・建築物における太陽光発電は、需要と供給が一体となった利用を進め
ることが重要である。
その際、太陽光発電は発電が可能な時間帯が集中する
ことを考慮し、電動車、ヒートポンプ式給湯器、燃料電池、コージェネレーション
等の地域の特性に応じた普及とともに、住宅・ビルのエネルギー管理システム
(HEMS・BEMS)や ICT を用い、これらが、太陽光発電の発電量に合わせて
需給調整に活用されること(電気・熱・移動のセクターカップリング)が一般的となることを目指す。
また、電動車の充電設備は、太陽光発電による発電時間と
駐車時間を合致させることも考慮して配備を進める。
これら住宅・建築物にお
ける取組により、電力システム全体の需給バランス確保に寄与する。
また、ヒ
ートポンプ式給湯器等の熱利用の省エネルギー対策と併せて、外気温に影響
されにくい地中熱、バイオマス熱等についても、地域の特性に応じて利用モデ
ルを構築し、住宅・建築物への普及を促進する。
さらに、電力供給の脱炭素化
とともに、くらしにおいて、エネルギー利用の効率化を前提とした電化、水素化
等も有効である。
※パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略からの抜粋(2021 年 10 月 22
日)
【国際的な動き】
○国際エネルギー機関(IEA)によるヒートポンプの評価
2021 年 5 月に、IEA は、COP26 議長国英国からの要請に基づき、2050 年カ
ーボンニュートラル達成のロードマップを発表しました。
このロードマップでは、ヒ
ートポンプ技術に対して次のような記載があり、その役割に大きな期待が込められています。
(建物分野)
ヒートポンプはカーボンニュートラル技術の第一選択肢となり、2050 年には世界の建物分野の暖房需要の 55%を賄う
(産業分野)
産業用ヒートポンプは特に低中温度域の熱需要の電化に重要な役割を果たし、2050 年には世界の産業分野の熱需要の 30%を賄う
詳しくはこちら
Net Zero by 2050
|
この件に関するお問い合わせ先 |
一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター 担当 渡辺 |
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目28番5号
ヒューリック蛎殻町ビル6階 |
TEL.03-5643-2402 FAX.03-5641-4501 |