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一般的な事例で良いのですが、蓄熱槽の形状と蓄熱槽効率の関係を教えてください。

例えば下記のような目安があるとします。

連結完全混合型(連通管方式の場合)

  • 10槽未満→0.7以下
  • 10~15槽→0.75
  • 16槽以上→0.8

温度成層型蓄熱槽

  • 0.85~0.95(水深が深いほど大きくなる)

然しこのような数字はそのまま不用意に採用しては大きな失敗を招くことが多いし、蓄熱槽効率は1.0を超えて1.2~1.4まででも理論的に向上させることが可能であることを見逃してしまいます。例えば連結完全混合槽で槽数が50あったとしても、変動の大きい負荷に対して空調機が三方弁制御の定流量方式を採用している場合、また連通口の位置が上下左右に適切に配置されずかつ過大な口径である場合などは0.5以下の蓄熱槽効率になることも有り得ま す。

従って蓄熱槽効率の設定は下記の文献を参照のうえ、必ず設計したシステムの設計条件を用いて、蓄熱槽効率推定表、或いはTESEP-W(蓄熱槽最 適設計プログラム)を用いて求めてください。付け加えればこれらのツールを用いる過程で効率の向上に関する情報が得られ、より良い蓄熱システムを設計することができます。

文献:当センター発行の「蓄熱システムの設計・制御(新版)第2章蓄熱槽の特性と蓄熱槽効率」