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蓄熱システムの蓄熱ロスは実績でどの程度でしょうか。

断熱の程度によって非常に異なります。晴海地区のDHCの温度成層型蓄熱槽の実測では水蓄熱でありながら1%以下、殆ど無視できる程度でした。氷蓄熱槽の某所ショッピングセンターに設置している実績値では3~5%程度のロスが生じています。

断熱の無い、或いは簡素な断熱しかしていない連結完全混合槽型水蓄熱槽の実測例では蓄熱槽保有熱量の5~7%程度と言うのが過去の実績値です。

(但し、%表示するときは何に対しての割合かを明確にする必要が有ります。一般には蓄熱槽の最大蓄熱量に対する比率です が、日負荷や投入熱量に対する比率の時は数字が大きく現れます。)蓄熱システムが非蓄熱システムに比較して熱ロス分以上の効率を確保できれば、蓄熱システ ムは、エネルギーを有効に活用できたことになります。

当センター発行 「蓄熱システムの設計・制御(新版)第5章モデルビルによる蓄熱システムの計画・設計」 に詳細な比較事例があります。それによると蓄熱システムの電力使用量は、非蓄熱システムと比較して、放熱ロスを考慮しても12%削減されています。